夢叶い、今夜『マツコの知らないやわうどんの世界』に出ます



いよいよ今夜『マツコの知らない世界』が放送されます。「やわうどんの世界をやるまで死ねない」と呟いた去年の冬。タイトルそのままで夢が叶ったこの喜びを忘れないでおきたいです。

さて今回「やわうどん」の世界となっていますが、『松ト麦』でも剛柔さまざまなうどんを出しているとおり、これがうどんにおける私の信仰・思想を表すものではないことを前置きしたいなと思います。

私自身の興味の大部分は小麦に向けられることが多く、うどんはあくまで形でしかないというか、うどんを通して小麦に接する感覚でいます。筋肉隆々な男性麺、なまめかしい女性麺、けがれを知らないふわふわ赤子麺……などなどなどなど、表現としてのうどんと、それのもととなる小麦が大好きでしょうがないただの亡者です。

ただ、世の中(ってか東京?)あまりにも「コシのあるうどん=いいうどん」「コシがないうどん=だめうどん」と考える方が少なくないのでは?という疑問をずっと持っていました。全国見渡せば、柔らかくてコシのあるうどんもあるし、硬くてコシのないうどんもあります。そもそも「硬い」「柔らかい」「コシがある」「コシがない」以外にもうどんを表現する言葉だってたくさんあるはず。「絡みつく」とか「逃げる」とか「押し返す」とかいろいろ。

「コシって何?」という問題もあります。学術的には一応“コレとする”という答えはあるのですが、ゆうても感じ方の話です。人それぞれイメージが違うはずです。そういうあやふやなものをモノサシに「讃岐うどんはコシがある(→転じて、讃岐うどんは固いと思っている人までいる)」とか「福岡のうどんはコシがない」などとジャンル分けすることにあまり意味を感じません。そういうの、もう平成に置いてきたい……。

自分の知らないうどんがあるのはあたりまえのこと。働く男の朝食だったり、商人のファストフードだったり、おもてなしだったり、農家のお吸い物的立ち位置だったり……各地の(クラシックな)うどんはそれぞれ違う背景を持っています。現代ではそういった地域性をベースに(していない場合もあり)、修業筋の特徴や職人の技/センスだったり、それはそれはたくさんの要因が複雑に絡み合っています。私自身、うどんに少し近づけたかな?と思えばわからないことが何倍にも増える……の繰り返しで、沼につかりっぱなしです。

うどんを愛する一介のホリックとして、「〇〇以外認めない!」と“言い切り過ぎない”でほしいなと思います。好みか否かの枠を飛び出す前に、勝手知ったる存在であるうどんがほかの地域ではどう愛されているか。そんなことに思いを馳せ、一度深呼吸をしてほしいのです。ほかを貶めず、ただ目の前のうどんを愛してあげませんか。

今回の放送が「へえこんなうどんもあるんだね」と、うどんの多様な在り方に興味を持ってくださるきっかけになれば幸いです。

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