だから探すのをやめられない。『陽より』沖縄・那覇



なさそうな所ほど見つけたときの喜びはひとしお。もちろん、うどんのお話です。沖縄で「陽より」を探し当てたときの感動は今でも忘れない。その小さなお店は、那覇の沖縄県庁からハーバービュー通りを挟んだところにある。格子の間ではためく暖簾。うどんみたいなロゴが描かれている。

昼下がり、お店には年配のご夫婦や少年サッカーのグループがいた。5月の初夏とはいえ、さすが沖縄。「キンキンのざるうどん一丁!」なんて口をつきそうなくらい暑い日だったが、漂うだしの香りがそうさせてくれなかった。温かいうどんにしよう――。せめてと扇風機が当たる席に座り、「かけうどん」を迎えた。

しみじみとおいしいつゆ。昆布にイリコ、いろんなうま味がすっと舌に浸透していく。ほっそりとした麺にはたおやかなコシがある。添えられた鰹節の粉を加えると味わいが一層ふくらみ、ああ、太陽なんかに負けずこのうどんにしてよかった、と心から思えた。

なさそうに思える土地にも、すばらしいうどん屋は必ずある。そのことをあらためて実感させてくれた「陽より」に感謝したい。

ごちそうさまでした。

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