17/06/18

黒島の絶滅危惧麺「ふわふわ焼うどん」青山でサバイブ!「TAMA」(東京・青山)


なぜ焼そば専門店があって焼うどん専門店がないのだろう、と不思議に思います。大好きなんです、焼うどん。自宅では母直伝の甘い焼うどんをよく作りますし、お好み焼き屋さんで食べる焼うどんの、鉄板の熱で麺がネチッと硬くなったところとかもう最高のご褒美。あのお焦げ的なところをつまみにハイボール1杯いけちゃう気がします。

先日、おもしろい焼うどんに出合いました。青山学院大学前にある「TAMA」さんで食事したときのことです。

気さくな雰囲気の「TAMA」。海ぶどうや豆腐ようといった沖縄の定番おつまみと、ヤギの挽肉を使いたっぷりと山椒を効かせた琉球麻婆豆腐など、好奇心をくすぐられる料理が特徴の琉球チャイニーズレストランなのですが、〆に頼んだ件の焼うどんがびっくりでした。

正確には「キラマンギン」と、思わず口ずさみたくなる不思議な語感の料理で、見た目はとくに変わったところはないんです。第一印象は「具沢山の焼うどんだな」くらいでしたが、ベーコンや玉ねぎに埋もれた麺を引っ張り出し、頬張ってみると……ムム!?

この“ほわほわ”感は一体ナニ!?  焼うどんといえば、とくにお好み焼き屋さんなんかでは、わりとごわっとたくましい麺が多いと思うのですが、ここのは対極のふんわりソフトな食感。人より少し多めにうどんを食べているつもりでしたが、伊勢うどんなどに使われるアヤヒカリとも違うこの感じは初めて。

どうしても気になって小麦粉を尋ねた私に、オーナーの玉代勢さんが見せてくださったのがこれ。

沖縄製粉の「羽衣」。こんな名前の小麦粉、見たことも聞いたこともないぞと思ったら、右上に小さく【薄力小麦粉】の文字を発見。うどんに使うのは普通、中力粉なので、そりゃ知らないわけです(ほっ)。また一つ、勉強になりました。

玉代勢さんいわく、キラマンギンは沖縄県八重山諸島の黒島に伝わる麺料理で、もともとおばあちゃんが手打ち麺で作ってくれるような家庭的なものだそうです。麺は10cm程度と短く、ゴマ油とたっぷりのカツオ節で味を調えるため大変香ばしく、冷めてもオツ。ところが、おいしいおいしいと平らげた私に玉代勢さんがぽつり。「でも、今黒島でこれを作れるのは2人だけなんです」

今や“絶滅危惧麺”となってしまったキラマンギンのように、日本のどこかにはまだ多くの人が知らない焼うどんがあるのかもしれません。

ごちそうさまでした。

(余談ですが、この記事で書いた「谷や和」さんの焼うどんも出汁がじゅんわり効いていて大変おいしかったです)

↓【番外編】「TAMA」名物の琉球麻婆豆腐。山椒やさまざまな香辛料がこれでもかと効き、ヒイヒイ言わずにいられません。ヒイ!


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